会長あいさつ
2026年4月より、日本高等教育開発協会第5代会長を拝命いたしました。大変光栄に存じますとともに、その責任の重さに身の引き締まる思いでおります。
本協会は、高等教育開発者同士の連帯を図りつつ、高等教育開発に関する諸活動を通して、日本の高等教育機関における教育と学習の質の向上に貢献することを理念として歩んでまいりました。その理念を受け継ぎつつ、高等教育開発の実践と研究の両面において、本協会のさらなる発展に尽力してまいります。特に、以下の点に力を入れる所存です。
1.高等教育開発への実践的・多面的貢献
本協会では「ファカルティ・ディベロッパー養成研修会」「カリキュラム・コーディネーター養成研修会」「学習支援担当者研修会」などの研修を通して、高等教育開発を担う人材の育成と専門性の向上に寄与してまいりました。今後もこれらの研修事業を継続・充実させるとともに、生成AIの活用など、社会的ニーズの高い分野に関する新たな研修の開発にも取り組んでまいります。さらに、研修事業にとどまらず、会員が所属機関内外で担う高等教育開発に関するコンサルティングやアドバイジングへの積極的な関与を支援することにより、日本の高等教育開発に実践的かつ多面的に貢献していくことを目指します。
2.専門職団体としての社会的インパクト向上
本協会には、各種研修や研究会、課題研究、認証事業、年次大会に加え、ジャーナル『高等教育開発』の刊行や教育学術新聞との連携など、多様な発信の基盤があります。これらをさらに強化し、実践と研究双方の知を社会に向けて発信していくことで、高等教育開発の意義と高等教育開発者の専門性を広く示していきたいと考えています。具体的には、近畿大学で開催予定のICED Conference 2028を見据え、国際的な交流と発信を一層進めるとともに、関連学会や団体との連携を図り、日本発の高等教育開発の知見を国内外に発信してまいります。
3.高等教育開発者同士の相互研鑽の充実
高等教育開発者は、研修の企画・実施やコンサルティング、高等教育研究などを通じて、高等教育機関の教育と学習を支える重要な役割を担っています。その役割を所属組織内外で十全に果たし続けるためには、高等教育開発者が相互に学び合い、実践を省察し合い、専門性を高め続けることが不可欠です。そこで本協会では研修やコンサルティング、さらには高等教育研究の質向上につながる機会を充実させ、会員一人ひとりの力量形成を支えていきたいと考えています。
高等教育を取り巻く環境は、急速に、そして大きく変化しています。そのような時代にあっては、高等教育開発者が何か一つの役割のみを担うことで、高等教育開発に十分に貢献することは困難です。専門性を高めつつ、高等教育機関に求められる多様かつ広範なニーズに応えうる高等教育開発者を支え育み、実践と研究を通じて日本の高等教育の発展に寄与できるよう、本協会がその確かな基盤として機能することを目指し、皆さまと力を合わせて歩んでまいる所存です。
今後とも、会員の皆さま、関係者の皆さまのご支援とご指導を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
2026年4月1日
日本高等教育開発協会
会長 竹中喜一
