2023年度
活動報告
第17回JAED研究会 実務家教員の能力開発に関する実践及び意見交換
現在の大学教育においては、進展するAI技術や経済的、社会的な危機など、世界規模の変化に対応していくために、多様な価値観を持つ多様な人材が集まるキャンパスになることが求められており、より社会のニーズを踏まえた教育を幅広く展開することができるよう、実務家教員の参画が促進されています。今後、各大学における実務家教員の登用はさらに進み、実務家教員の持つ実務経験や実務能力を大学教育に取り込んでいくことが大いに期待されています。
文部科学省は2019年に「持続的な産学共同人材育成システム構築事業」を開始し、全国4つの拠点において、体系的な実務家教員育成研修プログラムを実施し、教育のプロとしての実務家教員候補者を輩出するとともに、現職実務家教員のスキルアップの機会を提供しています。このうち、社会構想大学院大学では「実務家教員養成課程」を提供し、実務家教員の教育力、研究力等の能力開発を行っています。
本研究会は、講師に社会構想大学院大学川山竜二教授をお招きし、実務家教員の養成に関わる我が国の現状や課題、社会構想大学院大学で実施している実務家教員の能力開発における先進的な取組を学び、日本高等教育開発協会(JAED)が今後取り組むべき課題や果たすべき役割などについて考える機会とします。
研究会企画メンバー 佐藤浩章(大阪大学)、吉田博(徳島大学)
主催 日本高等教育開発協会(JAED)
【開催レポート】
2023年5月23日(火)にオンラインにて、第17回JAED研究会を会員限定公開として開催し、17名が参加しました。第一部では、社会構想大学院大学川山竜二先生より、実務家教員の養成に関する我が国の現状や課題、実践事例について解説をしていただき、第二部では、講師と参加者による意見交換を行いました。実務家教員養成における具体的な取組内容、従来の大学教員に対する研修と異なる点、研究力の育成、養成制度や他分野・他機関との連携に関する実態と展望などが話し合われました。